すすきの穂
今朝は涼し過ぎるぐらいだった、この間まであんなに暑かったのに。
東京にもすっかり秋が来て、まだ鳴いているセミの声も弱々しくなったように聞こえる。
実家の母から手の調子を聞く電話が来た。
前にも手術の予定を伝えていたが何度も聞いてくるのだ、忘れているというより心配なのだろう。
その話の中で母はもう寒いぐらいで布団かけて寝ているよと言っていた。
東北の秋は早い、我が家のある福島はお盆を過ぎると秋の気配が漂い始める。
どんなに暑くてもすすきの穂が出て来るのだ。
出始めの穂は銀の糸のように細くて光っている、それが季節の移り変わりと共にふわふわの綿毛に変わっていく。
そして冬を迎える頃にはその綿毛は風に飛ばされて軸だけが残った枯れすすきになってしまう、毎年。
今年は暑くて秋は遅いんじゃないかと思っていたけれど、しっかり季節は進んでいる。
すすきは、もう銀の糸の穂を出した頃だろうか。